シャワーでも汗をかく入浴方法|体が温まりやすくなるひと手間とは?

家にシャワールームしかない、ユニットバスなので湯船に浸かりにくい、時間をかけたくないため入浴はついシャワーで済ませてしまう…などなど、普段からシャワーしか浴びない人も多いのではないでしょうか。
そんなとき悩ましいのが、シャワーでは体の芯から温まりにくいこと、なかなか汗をかけないことです。
実はシャワーでも汗をかく方法はあります。
そのためには、シャワーの浴び方を工夫することや、体を温めるための準備をあらかじめしておくことが重要です。
今回は、シャワーでも汗をかく方法として、浴び方のポイントや必要な準備をご紹介します。

シャワーでも汗をかくための入浴方法

シャワーでも汗をかくための入浴方法

シャワーでは汗をかくことが少なくなりやすく、湯船に浸かるときより「汗をかけない」と悩みに思うことは多いでしょう。
シャワーだと、湯船に浸かるのに比べると、体を十分に温められないため、発汗量が少なくなりがちです。
そのため普段からシャワーを浴びるのみで入浴を済ませることが多い人は、40~42℃ほどの温度にお湯を設定した状態で、シャワーを浴びるようにしましょう。
ここでは、効果的なシャワーの浴び方を具体的にご紹介します。

シャワーで重点的に温めたい場所

シャワーで重点的に温めたい場所

シャワーを浴びるときは、温める場所を意識して浴びるようにするのも大事なポイントです。
普段から何も意識せずにシャワーを浴びている人は多いでしょう。
シャワーを浴びるときは温める場所に注目するだけで、効率的に汗をかくことができます。

最初に意識したい場所は、足です。
足は冷えやすく、血行も悪くなりやすい部位なので、足からお湯を浴びて、徐々に体の上部に移っていきましょう。
普段からシャワーのみで入浴を済ませてしまうことが多い人や、家にシャワーしかない人などは、足からシャワーを浴びる方法を習慣づけると温まりやすくなります。
また、このときおすすめなのは、お風呂のたらいを使った足湯です。
足湯をした状態でシャワーを浴びると、効率的に足を温めることができます。

足湯やタオル浴でよりポカポカに

足湯やタオル浴でよりポカポカに

足をスムーズに温める足湯は、最初にするだけでなく、髪や体を洗うときもそのままにしておくのがポイントです。
浴室内に座った状態でシャワーを浴びることできるスペースがあるときは、積極的にこの方法でシャワー中に足を温めていきましょう。

また、汗をかく方法として、タオル浴もおすすめの方法です。
髪や体を洗うときはなるべくシャワーを出しっぱなしの状態にして、シャワーを高い位置で固定しましょう。
体などを洗っている間も全身にシャワーが当たるため、効率的に体を温めることができます。
そしてその間は、タオルを活用してタオル浴を実践してみてください。
首のあたりに畳んだ状態のタオルを置けば、シャワーから出るお湯をタオルが吸収して、首周りの温め効果を上げることができます。
ただし、タオルが冷えた状態になると逆効果になるため、絶えずタオルにお湯がかかり、暖かい状態に保つようにしておきましょう。

仕上げの冷水シャワーで放熱を防止

冷水シャワーで放熱を防止

効果的なシャワーの浴び方を実践しても、シャワーを済ませた後は「すぐに寒くなる」「思ったほど温まらない」などと感じることもあります。
そんなときはシャワーの仕上げとして、冷水シャワーで熱が外に出てしまうのを予防しておく方法がおすすめです。
コツは、最後に手足を冷水シャワーで冷やすこと。
すると放熱を効果的に抑えることができるため、温まった状態を保つことができます。
血流が良くなり、入浴後も全体的に体がポカポカした状態になるでしょう。
その他、美肌・保湿効果にもつながりやすいのも冷水シャワーのポイントです。

もちろん、冷水シャワーはシャワー浴だけでなく湯船に浸かる入浴の仕上げとしても効果的です。
体を温めるための方法として、最後に冷水シャワーを浴びることをぜひ習慣づけることをおすすめします。
このひと手間だけで、放熱防止・代謝アップの効果に期待ができるようになりますよ。

汗をかくためにシャワー前にしておくこと

シャワー前にしておくこと

シャワーで汗をかくための方法の効果を上げるためには、シャワー前に準備として実践しておくと良いことがあります。
準備のポイントとして重要なのは、あらかじめ浴室や体を温めておくことです。
では、シャワー前に必要な準備を見ていきましょう。

浴室を温めておく

浴室を温めておく

シャワーだけで入浴を済ませるときは、温まりやすくなるための準備として、浴室を温めておきましょう。
ヒーターを使うことや、温かいシャワーを先に出しておくなどすると、浴室の温度を高めに保つことができます。
浴室にヒーターがついているときは、ヒーターを積極的に活用してあらかじめ浴室の温度を上げておきましょう。
換気扇を切っておけば、さらに温かい空気が浴室内にこもるため効果的です。
ただし、マンションやアパートなど物件によっては24時間換気システムのことがあるので、換気扇を切るときは必ず確認してください。

ヒーターがないときは、浴室内に入る前にシャワーを少し出しっぱなしにしておくのがおすすめです。
30秒程度出しっぱなしにするだけでも十分なので、脱衣場で着替えやタオルを準備するときなどにぜひ実践しましょう。

白湯や運動で深部体温を上げておく

深部体温を上げておく

シャワーを浴びる前に白湯を飲んだり運動をしたりするなど、深部体温を上げるための準備も効果的と言えます。
深部体温とは体の内部の体温のことを指し、これを上げることが体を芯から温めるのに有効です。

白湯を飲むことは深部体温を上げるのに非常に効果的で、また簡単にできることなので実践したいところです。
シャワーを浴びる前は白湯をコップ1杯分飲んでおくと良いでしょう。
体の中をシャワー前に温めることができるため、シャワーのみの入浴でも十分温まることができ、発汗量アップにも期待できます。
また、このときお茶やコーヒーなどのホットドリンクでは代用せず、基本的には白湯を飲むようにしましょう。
白湯以外の味のある飲み物は、体内で成分が栄養として吸収され、それがかえって深部温度上昇の効果を弱めてしまう可能性があるからです。

深部体温を上げるためには軽い運動もおすすめです。
体操やストレッチ、筋トレなどを軽く実践しておくと、シャワーを浴びたときに体が温まりやすくなります。
誰でもできる運動としては、その場で1分ほど軽くジョギングをするのがおすすめです。
腕はだらんと下におろした状態で、足の動きに合わせて少し大げさに動かしましょう。
このジョギングをしたら、その場で軽く30秒ほどウォーキングをします。
この簡単な運動をするだけで、深部体温は上がりやすくなるのです。

アロマを仕込んでおく

アロマを仕込んでおく

アロマはリラックス効果が高いことで知られていますよね。
体がリラックスすれば自然と緊張がゆるみ、血行も良くなりやすいという効果も期待できます。
朝にシャワーを浴びるときは、ローズマリー、ペパーミント、レモンなどの香りがおすすめです。
脳を覚醒させる効果があり、気持ちがとてもすっきりします。
夜のシャワーのときは、ベルガモット、オレンジ、ラベンダー、ローズ、イランイランなどの香りをチョイスすると良いでしょう。
これらの香りは特にリラックス効果が高く、緊張がほぐれることにより体が温まり、汗をかくことにつながります。
たらいやコップなどの容器にお湯を張って、そこにアロマの精油を数滴垂らしましょう。
アロマを少し仕込んでおくだけで、リラックスした状態でシャワーが浴びられ、汗もかきやすくなるのでおすすめの方法です。

シャワーだけの入浴は湯冷めに注意

入浴は湯冷めに注意

シャワーだけの入浴で済ませると、十分に体が温まっていないことが多く、また湯冷めもしやすくなるので注意が必要です。
湯冷めしないためには、シャワーを済ませた後に温かい浴室内で体を拭くことをおすすめします。
特に冬場は浴室と脱衣所の温度差が激しく、温かい浴室から寒い脱衣所に移るときに湯冷めしてしまうからです。
シャワーを済ませた後は一旦ドアを開けてバスタオルを取り、タオルを持って再び浴室内に入ります。
そして浴室内で体を拭いてから脱衣場に出て、すぐにパジャマや部屋着を着るようにしましょう。
また、入浴後にボディクリームを塗るのも熱が逃げるのを防止する効果があるので、お手入れがてら使用するのもおすすめです。

また、髪が濡れたままだと湯冷めしやすいので、早めに髪を乾かすことも大切です。
特に髪の長い人は、濡れている面積が多く湯冷めしやすいため、面倒臭がらずに早めにドライヤーで髪を乾かしましょう。

さらに、入浴後も白湯を飲んで体内を温めることは、湯冷めを防止する上でとても効果的です。

より汗をかきたいならやっぱり湯船に浸かるのがおすすめ

より汗をかきたいならやっぱり湯船に浸かるのがおすすめ

汗をかく方法・体の芯から温まりたいなら、やはりシャワーのみだけでなく湯船に浸かるのがおすすめです。
どうしても時間がないときなどは別ですが、普段からなるべく湯船に浸かることを習慣にしましょう。
ここでは、湯船に浸かるメリットや浸かり方のポイントをご紹介します。

湯船に浸かるメリット

湯船に浸かるメリット

湯船に浸かるメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

・シャワーより疲れが取れやすくなる
・睡眠の質がアップする
・体臭を抑える効果にも期待ができる
・美肌効果も高い
・気持ち的にもリラックスする

湯船に浸かると、水圧により体が自然にマッサージされている状態になります。
また、浮力によるリラックス効果も高いため、体全体の疲れが取れやすくなるのです。
全身がお湯に浸かるため、温熱効果もシャワーよりも高いと言えるでしょう。
さらに、湯船に浸かると入浴後にゆっくりとしたペースで深部体温が下がっていくため、睡眠の質を上げることにも高い効果を発揮します。
人間は深部体温が低下すると眠くなるので、睡眠の準備を整え、睡眠の質を上げることができるのです。
その他にも湯船に浸かることは、体臭改善や美肌効果、精神的なリラックス効果もあると言われています。

のぼせやすい人の入浴のコツと注意点

入浴のコツと注意点

普段からのぼせやすいため湯船に浸かることを避けているという人は、水分補給したり途中でクールダウンの時間を取ったりすることで、のぼせを防ぐことができるので、実践してみましょう。
入浴中の発汗量は思った以上に多いので、先にコップ1杯分でも水分補給をしておくとのぼせるのを防げます。
また、数分単位で湯船から出て、しばらく体をクールダウンさせてまた湯船に浸かるという、分割入浴もおすすめです。
一度に長い時間湯船につかるとのぼせやすくなりますが、クールダウンのタイミングを何度か入れるとのぼせるのを防ぐことができます。
水分をとる、体を過剰に温めすぎないように意識するのがポイントです。

シャワーも工夫次第でポカポカに

湯船に浸かるのがおすすめ

いつもシャワーだけで入浴を済ませてしまうことが多い、という人は、シャワーの浴び方やシャワー前の準備などで工夫を加えて、汗をかくようにしていくのがおすすめです。
シャワーのみでも工夫しだいで体を芯から温めることも可能です。
体をしっかり温めるためには、湯船にゆっくり浸かることが一番ですが、湯船に浸かる習慣がない、時間がないという人は、ぜひシャワーで汗をかく方法で、深部温度を積極的に上げていきましょう。
できることからひとつずつ実践してみてくださいね。